亜鉛不足と心
何度も一義流気功メニューを試しても心が楽にならない人は、栄養不足になっていないか気にしてみてください。
体の健康は、心に大きな影響を与えます。
「心と栄養」カテゴリー記事では、栄養素と心の関係について分子栄養学の視点から書いていきます。
今回は、亜鉛不足で出る心の不調のお話です。
もくじ
亜鉛不足になると心にこんな不調が…
下のような不調があるとき、原因が亜鉛不足から来ていることがあります。
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不安になりやすい
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心配性
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こだわりが強い
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イライラしやすい
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記憶力が弱い
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被害的になる
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興奮しやすい
亜鉛不足で心の不調が出る理由は?
ドーパミンがアドレナリンに変わる時、必要なミネラルとして銅があります。
ノルアドレナリンは、適度にあると集中力ややる気が出ることにつながりますが…
銅が多くなりすぎると、ノルアドレナリンが作られすぎてしまいます。すると、イライラや不安など、上に書いたようなことを感じやすくなります。
銅が多くなるのは、以下のような場合です。
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成長期
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妊娠しているとき
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炎症があるとき※
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亜鉛不足
亜鉛と銅は拮抗しています。血中に銅が多いと亜鉛の吸収が抑制され、亜鉛が多くあると銅の吸収が抑制されます。
日本人は亜鉛不足の人が多いのだそうです。とくに成長期のお子さんや妊娠している方は、意識して亜鉛を摂ったほうが良いです。
そうすると「銅・亜鉛バランス」が整ってきて、イライラや不安も落ち着いてきます。
※炎症と栄養の関係についてはまた別の記事で書きます
亜鉛不足で出るその他の不調
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味覚が敏感または鈍感
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消化が悪い
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粘膜や肌が弱い
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明順応・暗順応が遅い
上のようなものが当てははまる人は、「亜鉛が足りてないかも…」と意識してみてください。
亜鉛が多い食材
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レバー
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赤身牛肉
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大豆製品
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卵黄
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かき
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にぼし
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ナッツ類
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乳製品
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うなぎ
上のような食材をあまり食べないという人は、入ってくる亜鉛が少なくて亜鉛不足になっているかもしれません。意識してみましょう。
また、チョコレートには銅が多いので、チョコレートを食べすぎていると銅過剰で亜鉛不足になることもあります。
食べすぎに気を付けよう!
ミネラル全体が少ない人
「リン酸塩」という添加物が入っている加工食品を多くとっていると、せっかく摂ったミネラルは排泄されてしまいます。
「リン酸塩」は肉や魚をやわらかくするためなどに使われています。コーヒーなどにいれるミルクなどにも使われていることがあります。
こうしたものを毎日食べている人は、ミネラル全体が少なくなってしまっているかもしれません。
しかし、冷凍食品は便利ですよね。これらを全く使わないようにするということは、なかなか大変な選択でもあると思います。でもよく探せば、リン酸塩が入っていないものもあります。
しかし原材料の表示を見ても、「リン酸塩」とは書かれていないこともあります。以下のような表示になっていることもあるので、注意して見てみることをお勧めします。
参考資料
中戸川貢著『ワースト添加物』
平澤精一/岸村康代著『長生きの切り札!亜鉛チャージ健康法』
安藤麻紀子著『魔法の7つの食習慣』
最後までお読みいただきありがとうございました。
好転反応・毒出し・瞑眩(めんげん)について
心身の健康は「バランス」で成り立っています。バランスが崩れた時、もとの心地よい状態に戻ろうとする過程で起きるのが「好転反応」です。冷えとり健康法※では「毒出し」「瞑眩(めんげん)」とも呼びます。
上の例のようなものが好転反応です。こうしたものを「バランス改善に向かうためのポジティブなもの」とみなすのは、東洋医学的な発想です。
※「冷えとり健康法」は愛知県の元医師・進藤義晴さんが考案した東洋医学にもとづく健康法です。記事の最後に参考書籍を挙げてあります。
「毒が出る」というのは「心身にとって不要なものが外に出る」ということです。異常反応の解体後に出てくるのは「心の毒」です。
もくじ
自然治癒力とは
傷を負ったら膿が出たり、かさぶたができたり、風邪をひいたら熱が出たりしますよね。
病気やけがをした時に、特別に意図しなくても勝手に好転反応(毒出し・めんげん)が起きるのは、私たち一人一人に自然治癒力が備わっているからです。
体だけでなく、心にも自然治癒力はあります。いやなことがあったりストレスがかかったりしても、乗り越えていけるように心はできています。その過程で落ち込みや悲嘆や怒りを感じることも、実は自然治癒の内のできごとなのです。
さまざまな医療的ケアは、本来このような自然治癒を引き起こすためのものです。
「毒出し」は「ゴミ出し」のようなもの
自然治癒力はあまりにも元気がないと正常に発揮されません。好転反応が強く出る時というのは、「元気がない時」ではなく「毒を出す元気がある時」なのです。
毒出しをゴミ出しにたとえてみましょう。家にゴミがたくさんあっても、それを出しに行く元気がないと、家の中にゴミがどんどんたまっていきます。
元気があれば、ゴミを出しに行けて家の中はきれいになります。
毒出しもそれに似ています。下の例のようになっていることは何かネガティブな感じがすると思いますが、それは「心身のバランスをとるため」に起きていることです。
もし毒出しがずっとできなかったら、心と体に毒がどんどんたまっていってしまいます。「症状が出ない」のは一見健康なように見えますが、それが「出すべき毒を出せていない」状態なのだとしたら、実は不健康なのです。
毒出しがはげしく起きても、あわてないで!
自然治癒力が高まると、さまざまな毒出しが起きます。例えば冷えとり健康法に長年取り組んでいる人は自然治癒力が高くなっていて、さまざまな毒出しを経験しています。「ゴミがたまったらすぐ出しに行ける」のと似たような、元気な状態になるのです。
異常反応が解体された後も、「毒出しをする元気がある状態」に向かっていきます。異常反応はいわば自然治癒力にとっての「ハンデ」みたいなものです。ハンデがなくなると、自然治癒力が発揮されてその人本来の「バランスの取れた状態」に近づいていくわけです。
そのため、異常反応を解体する前にはなかった形でさまざまな毒出しを経験する人もいます。何も知らず突然そうなると、「気功を受けたことで余計に悪くなった」と感じる場合も出てきます。気功を受けられた方と、できれば周囲の方も毒出しについて知っておいてもらえたら幸いです。
毒出しのルート
心の毒の正体は「気」です。実体はありますが、普通に目に見えるものではありません。心身にとって不要な「気」が体の外に出ていくとき、「気」そのものとして出ていく場合もあるし、血や津液、排泄物などの目に見える物質に乗って出ていくこともあります。
毒の出方にはさまざまなルートやバリエーションがあります。
そのあたりは、冷えとり健康法の書籍にくわしく書かれているので、興味のある方は読んでみてください。
参考資料
進藤義晴著『医者知らず「冷えとり」で完全健康人生』
進藤幸恵著『きょうからはじめる冷えとりレッスン入門ノ書』
最後までお読みいただきありがとうございました。
異常反応と連結するトラウマ
異常反応の解体後、「すぐに調子が良くなった」と感じる人と、そうでない人がいます。すぐには調子が良くならない理由の一つとして、「異常反応が他のトラウマと連結している」ということがあります。
もくじ
トラウマとトラウマの連結
別々のトラウマであっても、共通性があるものは心の中で連結してしまっていることがあります。
たとえば大人になってから「失恋したトラウマ」と、子どものころの「両親が離婚したトラウマ」にどこか共通点がある場合、「失恋したトラウマ」だけを癒そうとしても、うまくいかないことがあります。
連結しているトラウマが、トラウマ同士で心の毒を共有しているからです。「両親が離婚したトラウマ」は「失恋のトラウマ」だけでなく、他のいろいろなトラウマともつながっているかもしれません。そうした場合、消したいトラウマだけでなく、そのトラウマと連結されているトラウマからも心の毒を抜かなければ、完全には楽になりません。
考えてみよう① あなたの気になるトラウマは、他のトラウマとつながっているのかな??
トラウマはふつう心の自然治癒力によってしだいに癒されていきます。時間の経過に伴って苦痛が消え、楽になっていくと感じられるのはそのためです。
そうはならない場合、こうしたやっかいな「トラウマ同士の連結」という問題が隠れていることがあります。
異常反応とトラウマの連結
異常反応も他のトラウマと連結してしまいます。そのトラウマと異常反応に共通性がある場合です。この場合は上に書いた「トラウマとトラウマの連結」よりも、さらにやっかいなことになります。
トラウマが異常反応と連結すると、異常反応という土壌の上に「トラウマツリー」が生えているような状態になります。
トラウマが刺激されると、異常反応が心の毒をどんどん供給するような構造になっています。すると、時間がたつにつれてトラウマがしだいに強化されていってしまいます。
考えてみよう② あなたの気になるトラウマは、異常反応とつながっているのかな??
トラウマについて不可解な反応がある場合、異常反応との連結を疑ってみてください。かなり昔のことをいつまでも苦痛に感じているとか、思い出すとフラッシュバックのように鮮烈に思い出されるとかいうことがある場合、そのトラウマは異常反応と連結しているのかもしれません。嫌なできごとについて理性では整理できているのに、なかなかそこから立ち直れない場合もそうです。
異常反応は理性が届かない存在です。そのため、何か理性的な方法で異常反応との連結トラウマを解決しようとしてもなかなか難しいのです。そうしたトラウマを解決したいと思うならば、まずは異常反応を解体することが必要です。
異常反応との連結トラウマに関わる好転反応
異常反応と連結したトラウマは、異常反応の解体後に急ピッチで処理がはじまることがあります。すると大量の心の毒を処理することになり、心の中で苦痛の感覚が大きく広がるように感じられます。
こうした苦痛の感覚は、心の毒の処理が終われば自然と消えます。ただし、その処理する量が多ければその分だけ苦労はあります。※
この過程を別の気功メニューでフォローすることもできます。
※大きな異常反応を持つ方の場合、このような心の毒の処理過程で圧倒されてしまうこともあります。そうした場合、数回に分けて異常反応を0%に持っていきます。
「トラウマツリー」の悪影響はおそろしい
上に書いたような大変な好転反応が予想されても、やはり異常反応は解体しておくほうが良いです。
「自分の心には何か不具合がある」「この悪い思い癖はなかなかなくならない」とは思っていても、その大元の原因に「異常反応がある」と気づく人はまずいません。それは、異常反応が潜在意識のなかのかなり奥深い場所にあるからです。
異常反応自体に理性でアプローチすることは無理です。そのため、どうにか方法を考えて心のバランスを取っている人がほとんどです。だから「自分はこのままでもやっていける」と思うかもしれません。
しかし長い期間悩んでいることには異常反応が関係していることがほとんどです。その悩み事はなかなか解決しないばかりか、その後にどんどん複雑化して大きくなっていってしまうこともあります。それは、トラウマと異常反応が連結するからです。
追い込まれてしまう前に、早めに手を打ちましょう
異常反応を放置するとトラウマツリーが強化されてしまうだけでなく、さらに新しいトラウマと連結して、また新たな枝葉ができてしまうこともあります。ツリーがより大きく複雑になればなるほど、心の問題は解決されにくくなります。理性の及ぶ範囲もしだいに少なくなっていくでしょう。そのことが、年齢を重ねるにしたがってその人を追い詰めていってしまう結果になります。追い込まれる前に異常反応を解体しておくほうが良いです。
参考資料
小池義孝著『壱義流気功 技術と哲学』
最後までお読みいただきありがとうございました。
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初出掲載日:2023年10月29日
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